10月17日、18日に行われたバレーボールSVリーグ女子レギュラーシーズン第1節GAME1、GAME2 埼玉上尾メディックス対デンソーエアリービーズの試合後会見から、埼玉上尾メディックスのコメントをお届けする。
■第1節GAME1
埼玉上尾メディックス 0(23-25、21-25、21-25)3 デンソーエアリービーズ

⚫︎山中宏予選手(ミドルブロッカー)

開幕戦をホームで開催することができて、1300人を超える皆さんにお越しいただけました。事務局をはじめ、たくさんの方にご尽力いただきました。試合結果としては振るわなかったんですが、こうして皆さんの前でまず試合ができたことを幸せに思います。
――チームとしての手応え、ブロックなどは?
山中:攻撃のテンポ、リズムを夏場にやってきました。ミドルのファーストテンポの徹底もそうですし、それに合わせたサイドのスピードもそうです。
チームとしていかに全員で攻撃できるか、相手に圧力をかけるかということを意識してみんなで取り組んできました。それは出せた場面がたくさんあったのではないかなと思います。得点につながる大きな取り組みです。
ブロックに関しては、相手が高いこともあって、練習の中で意識してやってきたところもありました。後ろからの修正の声だったり、コミュニケーションを多く取ることも意識して取り組んできたものの一つです。
そういう面でブロックが上手く機能した試合だったのかなと思います。

――メンバーの組み合わせについては?
山中:今シーズンすごくワクワクしてた部分です。昨シーズンは土日のメンバーが固まっていて、予想がつく部分があったのかなと思うのですが、全員で練習してリズム感を合わせてきたので、どんな組み合わせでもできます。今季の埼玉上尾の強みになると思ってます。
――高身長セッター(ロベルタ)と対峙して
山中:クイックのタイミング、トスに高さがあるので、対応が難しいなと感じました。
タイミングが少し速くなるというか、高い打点からすぐ叩かれるのは、ブロックする側としても、視界に入ってくる圧を感じます。
――チャッチュオン選手とのブロック連携は?
山中:今日もたくさんワンレグを止めてくれました。ポジションとしていい場所を取ってくれたので、役割分担ができてすごくやりやすいです。
⚫︎オクム大庭冬美ハウィ選手(アウトサイドヒッター)

今シーズンまた新たなメンバーが加わって、新しい形といいますか、もう1回コンビを構築する中で、すごく速い攻撃をやっていこうと話をしています。
自分にとっても挑戦の部分もあるのですが、そこに対してはいい形でチャレンジしています。
負けてしまったのですが、初戦からオフにやってきたことをチャレンジできたのは良かったと思います。
精度を高めて、勝利につなげていくことを詰めていきたいと思います。
――ハウィ選手と言えば、ハイセットを叩くイメージがありますが

オクム:以前のチームでも速いトスにチャレンジしたことがありました。正直、自分の中でしっくりこないっていうか、あんまり調子が上がらないっていう過去もあります。
今回もう一回チャレンジするにあたって少し不安もあったのですけど、全員で共通認識ができているおかげで取組めています。テンポとか、この状態の時にはこっちの足を準備しておこうとか、そういう細かいところの説明だったり、コーチから踏み込み方の指導もあって、迷った時に戻れる基礎みたいなところを、夏の間に確立できたと感じています。
今まで苦手意識があったスピード攻撃に対しても、その基礎なところを練習できたおかげで、苦手意識が少なくなりましたし、セッターともコンビが合いやすくなったと思っています。
自分の高さも活かしながら早いトスを打ちたいという気持ちもあるので、ちょっとずつ詰めてやっていきたいと思っています。
⚫︎チャッチュオン・モクシー選手(アウトサイドヒッター)

初めてのメディックスでのプレー。開幕戦ですごく緊張していましたが、ファンのみなさんがたくさん来てくれて、すごく嬉しかったです。
自分の役割とか、自分のプレーがうまくできたかなと思っているのですが、デンソーさんもゲームを上手に運びました。私たちは最後のところだけ、ちょっと惜しかったと思います。
ディフェンスが、もう少し調整できたら、もっといけると思っています。また明日頑張ります。
――メディックスへのイメージと実際の印象。
チャッチュオン:メディックスはSVリーグの強いチームと思っています。だから自分はチームの流れとかチームのコンビに合わないのではという不安があったんです。自分の役割がしっかりできないのではないか。
でも、実際に合流して、練習に参加して、チームの雰囲気が良く不安がなくなりました。
初戦でスタメンに入って、自分は次の目標ができました。どうやってチームメイトがプレーしやすい状況をつくるか、あとは(自身が)どうやって打つか、一番点を取れるプレーのやり方です。これが次の目標です。
――日本のリーグを選んだ理由。
チャッチュオン:日本が好きで、日本のリーグも好きで、日本のいろんなところに旅行したい。SVリーグではディフェンスのところで成長できるかなと思っています。特にレシーブです。
⚫︎大久保茂和ヘッドコーチ

開幕戦、たくさんの方が応援に来てくれたところで、勝利をお届けできなかったのが悔しいです。
――ブロックが良かったと思います。
大久保:第1セット、イザ(イザベラ・マリア・ラパズ)が出てきたところで、ブロックでプレッシャーをかけることができたかなと思います。そこでリードする場面ができた。それからビビ(チャッチュオン・モクシー)のブロックは上手だと思っています。
――チャッチュオン選手について。
大久保:攻守で存在感を示してくれたなと思います。サーブレシーブを多く受けながら、トスが返れば早いタイミングで打てる。ラリーや乱れたときも時にも、打てる時はインナーに強く打つ。そうじゃない時にうまくラリーを長引かせる選択ができる。アジア選手権で日本チームが敗れた要因は、彼女のパフォーマンスによるところが高かったです。判断の良さをメディックスのアウトサイド陣は参考にしてシーズンをかけて一緒に学んでいければと思っています。
――この試合のメンバー構成について。
大久保:鎌田咲希が、山中宏予と濵松明日香の攻撃を活かせたというのは非常に収穫です。サーブレシーンでパスが返ったときには、デンソーさんよりアタックの数字自体は良かった。ゲーム負けているのはサーブとサーブレシーブの部分です。相手に崩されて、我々は崩せなかった。この差がこの3-0になったというところです。
――ロベルタ選手について。
大久保:さすがブラジル代表だなという思いです。今日は特にAパスからのクイックによくやられたというのと、サーブにしてもね、セットにしても強気なプレーで、非常にストレスを感じました。
そういった選手が日本に来てくれるということが、何よりもリーグ全体のレベルアップにつながりますね。
■第1節GAME2

埼玉上尾メディックス 2(21-25、25-18、22-25、27-25、13-15)3 デンソーエアリービーズ
⚫︎権田寛奈主将(ミドルブロッカー)

前日ストレートで負けてしまったので、昨日の反省を意識しながらやってきました。それでも少し固くなって、上手くいかなかったこともあったのですが、コミュニケーションだったり、つながりを持って、最後まで戦うことができました。
――昨日の試合後の振り返りについて。
権田:敗戦後はどうしても上手く行かなかったことに目がいきがちだと思うのですが、「次こうしよう」というところまで、課題を出しながら、振り返りができました。
土日でメンバーが変わったとしても、今日のメンバーでそれをやっていこうと。
――第2セットを取って流れを変えました。
相手のレフトの選手の軟打が多くなってきたところに対してディフェンスが対応できたのが良かったです。ボールを落とさなかったのが、流れを持ってこられたきっかけだと思います。
⚫︎金田修佳選手(アウトサイドヒッター)

昨日とはまた違ったメンバーでの戦いになったんですけど、その中で昨日の反省を踏まえて、同じポジションの人からアドバイスを聞いて取り組めたっていうのは、すごく良かったと思っています。
特に第4セットを取れたのは、チームにとっての収穫だと感じています。
個人的に外国人選手が3人いる中での戦いというのは初めてなので、すごく新鮮でした。

――フル出場の感想とコンディションについて。
金田:私がメディックスに合流したのが7月1日からで、3ヶ月少しで、ここまでよく仕上げられたなと自分でも思います。
監督をはじめトレーナーの方だったり、本当にいろんな人に支えられてここまで来ました。その感謝を結果として返したい気持ちがあります。ただ、まだ体力が追いついてない部分もあります。
自分の中で限界は決めたくないと思っているので、成長して頑張りたいと思います。
⚫︎小山明選手(セッター)

今シーズンは「ユニフォームを着る」という目標があります。去年のリーグであまりユニフォームを着れなかった悔しさを、この夏にぶつけてきました。
自分の中で課題を持って取り組んできたことの一つがサーブでした。そのサーブで試合に貢献することができたのは、自分にとっての経験にもなりました。
点数を決めるとか、流れを持ってくるだけじゃなくて、アップゾーンでも、中の人がやりやすい雰囲気を作ったりすることにも取り組みました。
――ピンチサーバーとしての出場について。
小山:週の初めに監督からリリーフサーバーで行けるかと打診されました。夏場にやってきたことがサーブだったので、どこでも出れるように練習の中でも挑戦していました。そんなに不安はなく、試合に挑めたと思います。
――GAME1はまだアップゾーンも手探り感がありました。GAME2ではかなり盛り上がって来ていましたね。
小山:自分がユニフォームを着てない時でも、声をかけたりすることはできるのですが、ユニフォームを着た時は、よりチームの雰囲気を良くするために頑張れることがあると思っています。
アップゾーンからしっかり声を出す、盛り上がる、観客の皆さんと一丸になって、ホーム感を作ることを意識していました。
コートの中の人たちがやりやすい雰囲気を作る、その思いがちょっとは伝わったのかなって思います。
――20歳の誕生日(会見当日)について。
小山:20歳になった日にユニフォームを着れたこと、コートに立てたことで自分にとってすごい嬉しい日になりました。勝てなかったですけど、自分にとってはいい経験になったので、もっとチームのために頑張ろうと思っています。
⚫︎大久保茂和ヘッドコーチ

セットを取られたところから粘って、諦めずにフルセットまで持ち込めた。選手たちの頑張りが素晴らしかったと思っています。
――昨日からの課題と今日の試合について。
大久保:GAME1では勝負どころの点数の取り方、ゲームの締め方みたいなところに課題が出たとスタッフで話していました。
チャッチュオンが合流して、すぐ開幕を迎えてたような状況でしたので、ブロックとリベロとの関係、あるいはセッターとアタッカーとの関係、そういったチームの完成度の部分では短い準備期間での下地作りで精一杯になりました。
ゲームをやりながら最低限のルール作りをしたようなところはあります。
――山地梨菜選手が帯同しながらも土日のどちらも試合には出ませんでした。軽度のコンディション不良でしょうか。

大久保:はい(軽いものです)。楽しみに待っているファンもいらっしゃる方もいたと思います(申し訳ない)。(出れるなら)1試合任せる構想です。
――山地選手への期待。
大久保:リナはね、昨シーズン800本ぐらい打って、いい状況では40%ぐらい決めているんですよ。アウトサイドで40%の決定はかなり水準として高い。
ただ、トランジションになると数字が下がる。サーブレシーブが返った時の状況で、ズバーンと助走に行ける時はやっぱりリナの良さが出る。
それがブロックに飛んでからだったり、ディフェンスしなきゃいけないところからだとやっぱり決定率が下がる。そういうのはやっぱりビビとかシュウカから勉強して欲しいですね。
手の長さ、足の長さも含めて、何歩でそこに行けるのかとか、ですね。体型的にはビビと似ているところもある。
トランジションでも点数稼げるようになるというのがリナの課題ですね。
――ジダーパー・ナーワノン選手について。

大久保:来日はビビより1週間前になりました。合流したのがちょっと早い。それでも、ビビはもう日本慣れてるからね。
ジダは日本バレーとか、日本文化、日本語、お互いを知りながら今作り上げているところです。
サーブレシーブの質がね、本当に羽が入ったみたいに優しいパスなんですよ。これはキラ(山岸あかねさん)も太鼓判を押してます。
あとはブロッカー、ゴンやナナミとの連携とか、隣の人との連携ですね。それぞれがどういう考えを持っているのか、何が見えているのかということをお互いに共有しながら進んでいきたいと思っています。
――その井上奈々朱選手ですが、スピードバレーの鍵になるのでは?

大久保:今日も動きがキレてますね。夏は若手と一緒にハードなトレーニングをして、お手本にもなり、アドバイスもしながら一緒にやってくれている。素晴らしいことです。
ベテランだったら、ちょっと練習を端折って、これでだいたいできるからってなりがちじゃないですか。普通は。
今年ね、ナナミがコーチの勉強をし始めたんですよ。そこでちょっとコミュニケーションが変わってきたように思うんです。見た目は柔らかそうですけど、古風な考えの持ち主というか、ピシッと締めるところは締めたいタイプでね。
で、「強い一流のアスリートっていうのは、こうあるべきだ」っていう考えがあった中で、コーチングの勉強することによって、自身も若い子たちの話を聞きながら、うまくバランスを取ってやっているというか。
それはナナミとっても不思議な感覚なのかもしれなくて、ちょっとキャラ変みたいな感じになってるといったらいいのかな。
ナナミ自身も自分の持っている技術とか見え方みたいなのをまた別の角度から確かめているのかなって思います。
あの年齢で今日みたいなスピードを出せるっていうのは、トレーニングの賜物ですし、怪我をなくシーズン乗り越えてほしいなと思っています。
撮影 堀江丈