
8月18日に味の素ナショナルトレーニングセンターで行われたバレーボール男子日本代表ティリ・ロラン監督の囲み取材の記事をお届けする。VNLの振り返り、B代表の台頭、被災地への思いなど。
「カオス」の中で築く強いチーム組織とB代表の台頭
── 現在のチームの状態について教えてください。
ティリ監督: VNL(ネーションズリーグ)を終えて、今の状態としてはVNLを忘れろという風にチームには言っています。アジア選手権に向けて、本当に今私たちは準備を始めているので、VNLは過去です。
現段階では疲労が溜まっている状態ですが、良い練習にはつながっています。何人かが少し怪我じゃないですけどよくないところは抱えてはいるので、そこに留意しつつアジア選手権に向けてやっていく状態です。
── 石川祐希選手や小野寺太志選手など、コンディションを調整しながら取り組んでいる選手たちの状態をどう見ていますか?
ティリ監督: 石川選手だったり小野寺選手など、怪我をしている選手に関しては、今は治療中という部分もありまして、その状態をメディカルチームに任せて留意して練習をして、もう一度入ってもらえるように取り組んでいる状態です。
もちろん早めに戻ってきてくれるのかなという風には思っていますし、ご存知の通りこの世界での準備というのはそんなスムーズに行くことなんて一つもなくて、カオスの中でみんなで立ち向かいながら準備はしています。
本当に皆さんにお伝えしたいのですが、B代表のレベルが本当に高くて、今こうしてA代表の中で故障があったとしても、すぐに代わりにBのメンバーに来てもらって、何にもレベルの差がないクオリティの高い練習に繋がっているという部分は本当にBのおかげなので、そこはまた皆さんに強調してお伝えしたかったです。
── 「VNLを忘れろ」というお話がありましたが、VNLで課題となったフローターサーブ対応などは、薩摩川内での合宿でどのように詰めてきたのでしょうか?
ティリ監督: 本当にVNLを忘れるようにと話をしていたのは間違いないですが、VNLでもチーム作りだったりポイントポイントで細かいところをずっと改善して向上させていくということを日頃の練習や合宿の中でやってはいるので、パフォーマンス向上のためにはVNLはもちろん役に立ちましたし、そういった細かいところを修正して練習に取り組んではいます。
ですので、薩摩川内からは細かく言えば、フローターサーブの後のレセプションの練習だったり、サーブのバリエーションを増やすことだったり、ブロックのアグレシッブさを強くすることだったり、ディフェンスの部分をすごく堅くシステムを作れるようにという風に、そういった部分はVNLの反省を踏まえて薩摩川内から取り組んでいるポイントとなります。
-─ 今後のチーム作りにおいて意識していきたいこと、大事にしていきたいことは何ですか?
ティリ監督: チームの団結感というのは、この2ヶ月半ぐらいでもう作り上げられたものなのではないかなという風に感じています。
現段階ですごく興味深く感じている部分としては、B代表から数名、練習に加わったり親善試合に出てもらったりということで、どんどんB代表の合流みたいな部分もあります。新しいメンバーと一緒にまたやっていっているという部分がすごく興味深く、今後に繋がっていくのではないかなと感じています。
── 2年後のロス五輪に向け、今年のアジア選手権で五輪出場権(メダル等)を獲得することの意義をどう捉えていますか?
ティリ監督: 間違いなくアドバンテージには繋がります。なぜなら、ゆっくりとオリンピックに向けて準備ができるという部分もありますし、もし出場条件を獲得できなかった場合は、常に枠争いだったりランキング争いに巻き込まれて戦って出場権を獲得するということになるので、2年前に出場条件を獲得するという意味としては、間違いなくアドバンテージが働くということです。