
ロサンゼルス五輪の出場権がかかるバレーボールアジア選手権の初日(9月4日)、北九州市立総合体育館。初戦のオマーン戦をセットカウント3-1で制した男子日本代表のミドルブロッカー、小野寺太志選手がミックスゾーンでの取材に応じた。
直前の故障により、8月中旬の公開練習やブラジルとの親善試合では実戦から離れていた小野寺選手。この日は第1・第2セットに出場し、久々の実戦を感じさせない好プレーでチームの立ち上がりを支えた。
「もっと動ける」――復帰戦で見せた手応えと課題

小野寺太志のブロック volleyballworld
――久々の実戦となりましたが、外から見ていると非常に良い動きが出来ているように感じました。ご自身では振り返っていかがですか?
小野寺: そうですね。感覚だけで言うと、まだ100点ではないですし、正直「もっと動けるな」という感覚もあります。まずは試合を重ねるごとに、もっと良くできるようにしていきたいなと思っています。
――ご自身が退いた後の第3セットでは1セットを取られるなど、ヒヤッとする場面もありました。ベンチやコートの外から見ていて、どのようにチームをサポートしようと考えていましたか?
小野寺: 自分が第1・第2セットでコートに立って得た感覚などを、なるべくコートの中にいる選手たちに伝えるのが(ベンチに下がった自分の)役割だと思って見ていました。1セット落としはしましたけど、もちろん内容も求めていきつつ、やっぱり「勝ち抜くこと」が最優先で一番大事なことだと思うので。
勝てたことは本当にまず良かったと思いたいですし、ホテルに帰ってから映像を見返しながら、次の試合に向けてもっと良くなれるように準備していきたいです。
「コートに立つ以上は責任を持って」――ベテランが見せる執念

小野寺太志 撮影:中西美雁
――あらためて、現在の小野寺選手ご自身のコンディションはいかがでしょうか?
小野寺: チーム練習に復帰したのも、まだ日が経っていない状態なんです。なので、まだまだコンディションは上げていきたいなと思いますし、コートに立つ以上はしっかりと責任を持って、自分のできることをやりたいと思っています。
故障明けを感じさせない安定したプレーで初戦の勝利に貢献した小野寺選手。しかし、本人は「100点ではない」と語り、更なるパフォーマンス向上を見据えている。自身が出場する時間帯だけでなく、ベンチに下がってからもコート内の選手へ冷静に助言を送る姿は、まさにチームの精神的支柱。アジア制覇という高い目標に向け、頼れるミドルブロッカーが完全復活へのステップを着実に踏み出した。
写真:VolleyballWorld、中西美雁